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上巻あらすじ
女性調査員リスベットにたたきのめされた後見人のビュルマンは復讐を誓い、彼女を憎む人物に連絡を取る。そして彼女を拉致する計画が動き始めた。その頃ミカエルらはジャーナリストのダグと恋人ミアが進める人身売買と強制売春の調査をもとに、『ミレニアム』の特集号と書籍の刊行を決定する。ダグの調査では背後にザラという謎の人物がいるようだ。リスベットも独自にザラを追うが、彼女の拉致を図る者たちに襲撃された!
下巻あらすじ
リスベットは襲撃者たちを撃退した。だがダグとミアが殺され、現場でリスベットの指紋がついた拳銃が発見された。さらに意外な人物の死体も見つかり、彼女は連続殺人の容疑者として指名手配される。リスベットが犯人と思えないミカエルは彼女と連絡を取り、事件の調査を進める。やがてリスベットは、ある重大な情報をつかんだ。そしてミカエルはザラの正体を知るが……リスベットの衝撃的な過去が明かされる激動の第2部。
感想
本作も相変わらずミカエルとリスベットの2人は魅力的。特にミカエルがなんやかんやですぐSEXしてしまうという流れは彼が魅力的な人間であるということと、完璧な人間ではないことが同時にわかる良い演出。SEXはこの小説に欠かせないキーワード。あとはコーヒーかな。前作がミカエルの物語だとしたら、今作はリスベットの物語。語られる辛い過去を知り、リスベットというキャラクターがもっと好きになる。スウェーデンのドラマ版では描かれていなかったエピソードや人物描写が面白い。
本作はアクションシーンが多め。個人的には前作のような、ちまちまと事件解決の糸口を探るような話が好みなのだけれど、違和感なく楽しむことができた。リスベットの超人的能力はちょっとやりすぎのようない感じたけれど。まあ、許容範囲内。ミカエルとリスベットの直接的な絡みがほとんどなかったことだけが残念。2作目と3作目が繋がっているので、良い意味でも悪い意味でも続きが気になる。面白かった。
お気に入りの一文
リスベット・サランデルには、社会的な制約というものがまったくきかない。精神を病んだ女、安全ピンをはずした手榴弾、常軌を逸したあばずれだ。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月4日
ミカエルは遅刻を詫び、もごもごと言い訳めいたことをつぶやいたが、誰にも聞こえなかったし、誰も気にとめていなかった。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月4日
発行責任者たるもの、賭けに出なくちゃね。ときどき派手にすっ転んだってどうってことないわ。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月4日
コーヒーは口をつけないまま冷めてしまった。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月12日
ミカエルは、あなた同性愛者に偏見があるんじゃないの、とエリカがふざけて責めるほど、異性にしか興味がない。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月19日
不意にその男が立ち上がり、彼女は大きく目を見開いた。クリックー脳内の保存ボタンが押され、その姿が刻み込まれる。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月20日
「あなたにはベッドに戻って別の仕事をしてもらわないと」 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年3月20日
どんなセキュリティーシステムを構築したところで、内部に愚かな人間がいれば何の役にも立たないということが、ここでもまた証明された形となった。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年5月5日
ガソリンスタンドでコーヒーを飲んでいるうちに、すぐ目と鼻の先に何かがあるという気がしてきた。あまりに近すぎてぼんやりとしたシルエットしか見えず、うまくピントを合わせることができないかのようだ。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年5月6日
恋に落ちたリスベット・サランデル。まったく、冗談もほどほどにしたほうがいい。 #ミレニアム2 #火と戯れる女
— ジェニック (@jenik29) 2017年5月6日