プロフィールにも書いてある通り、筆者の1番好きな映画監督はデヴィッド・フィンチャーです。フィンチャーが監督、制作総指揮を務めた作品は全て観ています。基本的には素晴らしい作品ばかりなのですが、全ての作品が漏れなく面白いというわけではありません。
そこで、フィンチャー作品を全て観ているフィンチャー好きの筆者が、自身を持ってオススメのするフィンチャー作品をランキング形式でまとめました。(フィンチャーって何回言うねん)
映画、海外ドラマ問わずに選んでいます。気になる作品、観たことがない作品があれば是非、鑑賞してみてください。
6位:ソーシャル・ネットワーク【映画】
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世界最大のソーシャルネットワーキングサイト「Facebook」の創始者マーク・ザッカーバーグの半生を映画化したこの作品。
フィンチャー作品らしくとにかく最初から最後までセンスが良い。どんなシーンもかっこよく描かれている。どう頑張っても地味で退屈な映画になってしまいそうなこのテーマで、アカデミー賞8部門ノミネートは偉業。特にこの作品の大半を占める登場人物同士の会話シーンには引き込まれる。
ザッカーバーグを演じるジェシー・アイゼンバーグがとにかく良い。変わり者の主人公を上手く演じている。個人的には吹き替えの喋り方も好き。どちらかというと主人公よりも親友のエドゥアルド・サベリンに感情移入してしまうのだけれど、そこがまた人間的には完璧とは言えないザッカーバーグを描くのに効果的な演出となっている。エンディングも良い。
あらすじ
2003年、ハーバード大学に通う19歳のマークは、親友のエドゥアルドとともに学内の友人を増やすためのネットワーキング・サービスを開発する。そのサービスは瞬く間に他校でも評判となり、ファイル共有サイト「ナップスター」創設者のショーン・パーカーとの出会いを経て、社会現象を巻き起こすほどの巨大サイトへと急成長を遂げるが……。
5位:マインド・ハンター【ドラマ】

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Netflixで公開されると同時にすぐさま絶賛され、既にシーズン2の制作が決まっている作品。
大量殺人鬼などのサイコパスが出てくるのですが、残酷なシーンは少なく、ほとんどが会話劇。だからこそ役者の演技力や撮影のセンスが問われるのだけれど、どちらも素晴らしいので、まるで映画を観ているかのよう。音楽も最高。アクションシーンなどは皆無なので、つまらないと思う人も多そうだなとは想像できる。
エピソード1だけは退屈なので我慢が必要。エピソード2以降は最高に面白い。若手捜査官とベテラン捜査官の組み合わせはフィンチャー作品の代名詞となっている「セブン」を思い出す。収監されている複数の殺人犯との面会していくシーンは緊張感があり目が離せない。最初に面会するエド・ケンパーという巨体の殺人鬼が不気味で知的で魅力的。
どうやらDVD化はされていないようなので、Netflixに加入するしか観る手段は無さそう。
あらすじ
1970年代後半、殺人犯の心理を研究して犯罪科学の幅を広げようとするFBI捜査官2人。研究を進めるうち、あまりにリアルな怪物に危ういほど近づいてゆく。
4位:ハウス・オブ・カード 野望の階段【ドラマ】
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ケビン・スペイシーが主人公を演じ、フィンチャーが監督を務めたドラマとは思えないぐらい豪華なこの作品。
主人公はホワイトハウス内で権力を握る為なら手段を選ばないダンディなベテラン議員。駆け引きや裏切りなどの心理戦がすこぶる面白い。主人公がカメラに向かって語りかけてくる演出は政治家の本音と建て前が上手く表現されている。シーズン3以降はどんどんとつまらなくなっていくのが残念。
派手なアクションや勧善懲悪を求める人には向かないけれど、フィンチャー好きなら絶対に好きな作品。
あらすじ
主人公フランク(ケヴィン・スペイシー)はホワイトハウス入りを目指す下院議員。大統領候補ウォーカーを応援し、彼が当選したあかつきには国務長官のポストをもらう約束をしていた。しかし、大統領に当選したウォーカーはフランクを裏切り、別の人物を候補とする。耐えがたい屈辱を味わったフランクは、NPO法人「クリーン・ウォーター」の代表を務めるキャリア・ウーマンである妻クレア(ロビン・ライト)とともに権謀術数を駆使してホワイトハウス入りを目指す。
3位:セブン【映画】
予想のつかない衝撃的なエンディングで有名な本作。
フィンチャー作品らしく最初から最後までセンスが良い。特にオープニングとエンディングは必見。本当にどのシーンを切り取っても画になる。キリスト教の「七つの大罪」がテーマになっているのもあって、ただの娯楽作品としてではなく、哲学的にも文学的にも素晴らしい作品となっている。この完璧な脚本を手がけたアンドリュー・ケビン・ウォーカーはまさに天才。
モーガン・フリーマン演じる定年間際の先輩刑事サマセットと、ブラッド・ピッド演じる血気盛んな若手刑事ミルズのコンビは最高。悪役のケヴィン・スペイシーも流石。この3人がこれ以上ないってほどに適役。中でも若かりし頃のブラピの演技は見応えがある。そんなブラピの演技力も光るラストは賛否両論だけれど、個人的には大好き。何度も観返したくなる。
見応えのある本格サスペンス映画が観たいという人にオススメ。
あらすじ
退職を間近に控えたベテラン刑事サマセットと若手刑事ミルズは猟奇連続殺人事件の捜査にあたる。犯人はキリスト教における7つの大罪に基づいて殺人を繰り返していることが明らかに。やがてサマセットとミルズは容疑者を割り出すが、その人物に逃げられ、さらにミルズの素性が知られていたことも発覚する。そしてさらなる殺人事件が続いた後、驚愕の事態が……。独特のビジュアルセンスとダークな物語が話題を呼んだ戦慄のサスペンス・スリラー。
2位:ドラゴン・タトゥーの女【映画】
スウェーデンの小説家スティーグ・ラーソンの推理小説「ミレニアム1 ドラゴン・タトゥーの女」が原作のサスペンス映画。
オープニングからエンディングまで余すところなく面白いので、158分という上映時間が長いと感じない。特にオープニングは最高。ダニエル・クレイグ演じる新聞記者のミカエルと、ルーニー・マーラ演じる天才ハッカーのリスベットがとにかく魅力的なので、この2人のどちらかが出ているシーンはそれだけで画になるし面白い。特にリスベットは最高で、映画に出てくる女性キャラクターの中で1番好き。
ストーリーは正直言ってかなりややこしい。登場人物も多いので集中して観ないと1度ではしっかりと理解できない。その上、残酷なシーンや性的なシーンが多い為、観る人を選ぶとは思うけれど、個人的には大好きな作品。
本作の続きを描いている原作小説もとても面白いので、映画鑑賞だけではなく読書も趣味だという方は是非。続きは気になるけれど、読書なんてクソくらえというタイプの方は、本作とは別にスウェーデン版の映画が3作出ていますので、そちらをチェック。
本格的なミステリー映画が観たいという方には特にオススメ。
あらすじ
経済誌「ミレニアム」の発行責任者で経済ジャーナリストのミカエルは、資産家のヘンリック・バンゲルから40年前に起こった少女ハリエットの失踪事件の真相追究を依頼される。ミカエルは、背中にドラゴンのタトゥーをした天才ハッカーのリスベットとともに捜査を進めていくが、その中でバンゲル家に隠された闇に迫っていく。
1位:ファイトクラブ【映画】
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男性ファンが多いこので有名な作品。
裕福な生活をしているものの、何か人生に物足りさなさを感じていたエドワード・ノートン演じる主人公が、ブラッド・ピット演じるタイラーと出会い、「ファイト・クラブ」という殴り合いを目的としたクラブを結成するお話、と書くとつまらなそうに感じるかもしれないけれど、実際は最高にクールで、最高にかっこいい作品。特にブラットピット演じるタイラー・ダーデンというキャラクターが兎に角かっこいい。
かっこいい映像やキャラクターを観ているだけでも十分に楽しいのだけれど、この作品はかっこいいだけではない。序盤から中盤にかけて山ほど伏線を張り、終盤でその伏線を一気に回収しながら迎えるエンディングは見応え抜群。かっこいい上、脚本まで素晴らしいというのだから、面白くないわけがない。
暴力シーンが多いので女性にはあまりオススメできないし、理解できないかもしれないけれど、男性にはすこぶるオススメ。
あらすじ
心の中に問題を抱えるエグゼクティブ青年ジャックはタイラーと名乗る男と知り合う。ふとしたことからタイラーとジャックが殴り合いを始めると、そこには多くの見物人が。その後、タイラーは酒場の地下でファイト・クラブなる拳闘の秘密集会を仕切ることに。たくさんの男たちがスリルを求めて集まるようになるが、やがてそのクラブは恐るべきテロ集団へと変貌していく……。
以上が「映画オタクの僕が選ぶオススメのデヴィッド・フィンチャー作品6選」となります。
映画作品の「セブン」や「ファイト・クラブ」などは観たことがあっても、海外ドラマの「ハウス・オブ・カード」や「マインド・ハンター」を観たことがあるという人は少ないのではないでしょうか。
フィンチャー監督は「映画ではキャラクターを描く時間が足りない」と語っており、近年ではドラマを好んで撮影しているようです。
個人的には映画よりもドラマの方が「フィンチャー節」が利いているように思うので、映画しか観たころがないフィンチャー好きな方は是非、ドラマの方もチェックしてみて下さい。